PART1 犬と楽しく外出しましょう(2)
PART1(2)利点を生かすための、散歩の基本知識
犬を連れて散歩に行くのは、人間同士で外出するのとはちょっと違います。物言わぬ生き物と出かける配慮が必要ですし、また出かける先には犬が怖い、キライだという人もいます。ですから人も犬も快適に楽しく散歩をするために、次のようなことに気をつけてくださいね。
愛犬をコントロールできると、他の犬が近くを通過しても、落ち着いて待っていられます。
1.人も犬も互いに健康なときに
適度な運動ができて、ストレスが解消されます
2.暑さに弱い犬の気配りを
犬は暑さに大変弱い動物です。夏は特に地面のアスファルトを手で触っても熱くなっています。こんな状態では、犬のパッドを痛めますし、毛皮を着ている犬は日中の暑さが体に堪えるだけでなく、熱中症などで呼吸困難になったりします。できるだけ気温が低い時間帯に散歩に出かけてください。ちなみに犬は朝と夕方が活発になる時間帯です。この時期に散歩に出かけると、ストレスが上手に発散させることができるでしょう。
3.老犬の散歩はほどほどに
犬も歳を取ると、あちこちが老化してきます。若い頃と同じような距離を歩かせることは、老犬にとって酷なことです。獣医師と相談して、老犬にふさわしい散歩をしてあげたいものです。
4.ワンパターンの散歩コースは意味がありません
毎日、同じ場所へ、同じルートを通って行く散歩は、あなたもたいくつですし、犬も人間の社会を少ししか体験できず、散歩に行っているのに騒々しいストレスに弱い犬になりがちです。毎日少しだけでもいいですから、場所やルートに変化をつけた散歩に心がけてください。
5.犬のサイズに関係なく散歩は大切
小型犬は散歩は必要ないと、未だに誤解している人がいますが、そうではありません。散歩はどんなサイズの犬にとっても、心の刺激になり、犬の社会化教育になるのです。家の外に一度も出たことのない箱入り娘、箱入り息子ほど、手に負えないわがまま犬になりやすいのはそのためです。犬のサイズに関係なく、散歩に出かけて人間社会を見せてあげましょう。落ち着いたストレスに強い、自信に満ちた明るい犬に育っていきます。
6.初めての場所に慣らすには?
愛犬をはじめて知らない場所に連れていくときは、行った先で怖がったら(あるいははしゃぎすぎていたら)、黙ってすぐに帰りましょう。そして落ち着いたら、「おすわり」など愛犬が従える号令をかけて、できたらほめてごほうびの食べ物を少しあげましょう。それからもう一度、さっき行った所に向って歩き、目的地に行くのではなく、犬が怖がる(あるいははしゃぐ)前の距離まで歩き、それからUターンして帰ってきます。こんなふうにはじめての場所に慣らすときは、時間をかけて慎重にしましょう。
7.犬連れマナーは大丈夫?
犬を連れて歩いていると、あなたが意識するしないにかかわりなく「犬連れの人間としての社会性」が周りから問われます。愛犬の排泄の場所、排泄物の処理はもちろんのこと、リードを短く持って歩いたほうが周りの迷惑にならないときがあること、他の犬と接触させることで迷惑になる人がいるかもしれないなど、周りの人々にいつも気を使うべきでしょう。あるいは公園のベンチで犬を座らせていいのか、お店の中に犬を入れていいのかなど、行く先々で人だけと出かけるのではない配慮が必要です。
8.あなたのせいで犬嫌いを増やしていませんか?
愛犬の衛生管理ができていないと、周りの人々はその不潔さに犬がきらいになるものです。愛犬のお手入れの手抜きは、周りの人々への配慮に欠けた行為と見られます。愛犬の病気予防や衛生管理は、くれぐれも手抜きをしないでくださいね。