PART1 犬と楽しく外出しましょう(6)

PART1(6) さあ犬と散歩に出かけましょう
「いいよ」と言われるまで、玄関が開いても待っていられる?


1. 理想は玄関扉の前で「おすわり」ができて、「いいよ」と言われたら、あなたと一緒に外に出る犬だと安全ですよね。
でも何度も「おすわり」って言わないと従わないのなら、あるいはこんなときに号令がきけないのなら、無理に「おすわり」をさせようとしないでください。あなたも愛犬も散歩の前に気分が悪くなって、楽しい散歩が台無しになるでしょ?号令の必要がない、もっと簡単で楽しく安全に外に出る方法をご紹介します。

2. 最初は、扉前で、4本足が地面についてリードが緩んだら出発
早く外に出たいよお!と気がせいている犬には、まずとにかく4本の足が地面について、短く持ったリードがちゃんと「ゆるみ」のある状態になるまで、辛抱強く待っていてください。待っているときは、犬を叱ったりなどの声かけをしてはいけません。また犬を見たり、撫でたりなどもしてはなりません。ただただ無言のまま、4本足が地面について、リードがゆるむ瞬間を待っていて。そうなったらすぐに「いいよ」と合図をかけながら扉を開け、さあ出発!

3. そんなに時間がかからず2の状態ができるようになったら、次の練習ステップに入ります。
扉のノブを握ります。犬の足は地面にちゃんとついていて、リードが緩んでいますか?それならすぐに「いいよ」と合図を言って出かけましょう。でも飛びついたり、前に行こうとしてリードを引っ張るようなら、無言で(心の中では、あ~あ残念!とつぶやいて)ノブを握った手を下ろして、犬の足が地面について、リードがゆるむまで待ちます。そしてそうなったら、またノブを握ります。これのくり返しです。ノブを握っても、地面に4本足がついていて、リードがゆるんでいるなら、すぐに「いいよ」と合図をかけながら扉を開けて、さあ出発!

4. 次は扉を少し開けても、落ちついていたら出発です
3ができるようになったら、いよいよ扉を開けて、「いいよ」の合図が出るまで待っている練習をします。
扉を開ける隙間は、最初はちょっとだけ開けてみます。
これで犬が、リードを引っ張らず、4本足が地面についていたら、すぐに「いいよ」の合図で出発します。
でも扉をちょっとでも開けると前に飛び出すようなら、飛び出す前にすぐに扉を閉めます。リードがゆるんで地面に足がついたら、またちょっとだけ扉を開けます。ダメなら扉をすぐに閉める・・・という具合に、何度も同じことを無言のまま(心の中で何をつぶやいてもいいですよ!)続けていると、そのうちどんな犬もリードを引っ張らず、地面に4本足がついていたら扉が開く(散歩に行ける)ことを理解します。

5. 人と犬が通れる幅まで扉を開けてもOKなら完成です
4を続けましょう。毎日少しづつ扉を開ける幅を広げて練習していきます。最後はあなたと愛犬が楽に出ていける幅まで扉を開けても、4本足が地面について、リードが緩んだ状態で、「いいよ」と合図がかかるまでその状態でいられるようになります。そうしたら完成です。さあ楽しい散歩に出発!

6. 出発前に扉の前で「おすわり」させたい?
そういう希望がある人は、号令を教えるのもいいのですが、犬が玄関の扉の前で偶然に「おすわり」をするのを待って、その時がきたら「おすわり」と言った後に「いいよ」と合図をかけて出発するといいでしょう。